『ランボー 最後の戦場』


ランボー 最後の戦場』 監督:シルベスター・スタローン

(ネタバレおおいにあり)

  • 心底酷いと思った。超絶面白いけど。
  • この映画は絶対劇場で観たほうがいい。(健全じゃない意味での)「えぇー!」を場内全体から感じれるから。もちろん俺も「えぇー!」ってなった。
  • ランボー、仲間と大仕事したいだけじゃん!トールボーイ爆破させたいだけじゃん!荷台に兵士をぎっしぎしに乗せた車に、マシンガンぶち込みたいだけじゃん!
  • 「理由のもとで皆殺ししたい。」というランボーのピンポイントな性癖。いままでずっとスッキリできなかったから祖国に帰らなかったんだろう。「ソープで当たり引くまで帰んねぇ」と粘る男の憐れな執念にすごく似ている。で、4作目でやっとの、リミッター無しの大虐殺でスッキリしたから最後帰ったんだろランボー。心底酷いと思った。超絶面白いけど。
  • ランボー、自分を否定する白人医師に「お前は何者だ」とむなぐら。良い。
  • 峰なゆかの「○○の正義には感心します」という言い回しが好きだから、言わせてもらう。「支援団体の正義には感心します。でもクソだぜ。」
  • 「人殺しは絶対許さない」とかランボーに言ってた白人医師が最後には敵をそこらへんの石で殴り殺す。そしてランボーに手を振る(かわいい)。この映画のなりふりかまわずの説伏感ってどこか馴染みがあるというか、ジャンプっ子の俺にとって懐かしい感じがあるなーと思ったら、あれだ、無抵抗主義をこれでもかとコケにする『北斗の拳』で味わい済みだった(リアルタイムじゃないけどさ)。
  • それとは対照的にランボーに好意的だったヒロインは最後手を振らない。スルー。「あなたの繊細さには感心します。でもクソだぜ。」
  • 後ろからにょきっと。後ろからにょきにょきっと。
  • スクールボーイこと狙撃兵の活躍がおいしすぎる。ランボーを助けるとこなんかドラマティック過ぎ!てか傭兵みんなカッコよかった。
  • ともあれ銃弾で肉片が飛び散るのだ。鮮明というにはあまりにじっとりとずっしりとした質感で。俺はそれが本物に近くあるほどに、リアリティが潰れていく不気味さを感じた。興奮のその奥に恐怖が芽吹いたのを感じた。この映画が表現するものを俺は恐いと思った。そこはちゃんと評価したい。心底酷いけど。