『ダイ・ハード4.0』

ダイ・ハード4.0』 監督:レン・ワイズマン 出演:ブルース・ウィリス

(ネタバレ)

例えると、これは「スタンド対波紋」の映画なんじゃないかなあ。マギー・Q(女戦闘員)のサイボーグさだったり、感情の見えなさもそうだし、あの戦闘機のシーンもCGである故か、とても人が入って操縦しているとは思えないのも非常にスタンド的である。そんで伝統的なアクションヒーローであるマクレーンは、US版ジョセフであると。じゃあマギー・Qをボコボコにする主人公マクレーンっていうのはどうゆうことかというと、スタンド(観念)を肉体(実体)がねじふせたっつーわけで。前半であったホワイトハウスのフェイク画像のように、パイプにガスを送り込まれ一帯が爆発炎上するあの光景は、まるでモニターの向こうで起きているかのよう。マクレーンの敵とはつまり、そんな“実体の無さ”(=スタンド)なのだ。戦闘機との格闘は、バカ過ぎて笑えるけれど、最もこの映画を端的に表しているのである。