『ユリイカ臨時増刊号 総特集=荒木飛呂彦』


■奇跡について/杉田俊介

「君が泣くまで殴るのをやめない」あの日から荒野へ、っていうフレーズを考えて、「MY GOD」から「NO GOD」へのジョジョ世界の変遷を、あるいはSBRのスゴさを自分なりにわかったつもりでいたんですが、最近のSBR(コミックスで追っているので、その「最近」になりますが)をみると、どうやらその先があるらしく僕が「ムムム…」となっているところに、当然のごとく杉田さんはその先をも射程に入れてて、「うわっ、すっげー、この人!」と、とても興味深い、ためになる、面白いテキストでした。
また杉田さんのテキストと編集後記(?)の「いま彼(荒木飛呂彦)は作家としての青年期を迎えようとしているのだ。かくも長きそしてみずみずしき成熟、早熟の大器晩成と言うほかない」という一文が妙にしっくりと重なって、荒木飛呂彦という漫画家のスゴさの正体を掴み取れた気がします。
とか何とか言いつつも、難しくて「なんとなく、こうゆうことか?」と雰囲気で読んでしまった部分もあります。まだ未熟な私ですが、ただこれだけは言える。ジョジョは現在進行が最も面白い。それを確信したゼ。