『XX エクスクロス』


XX エクスクロス』 監督:深作健太 出演:松下奈緒 鈴木亜美    


少年誌はこの映画を見習うべきだと思う。とくにバトル漫画!!!詳しく言うと、ジャンプとかサンデーとかマガジンの新連載の!以下は、俺が思う最近の少年バトル漫画の嫌なところ。

  1. 第1話で大義を積もうとする。
  2. 足し算の発想で世界観の差別化を図ろうとする。

1は、言うまでもなく、助走無しでフライハイできるかーっって話なんだけど。2のマンガ家の考えるオリジナリティって、使いまわされたテンプレートに様々なブログパーツをつけていくようなもので、第1話からものすごく(容量的な意味で)無駄に重たいんだよな。どんなにテキストの中身がよくてもファースト・インプレッションが「うぜー」だったら読んでもらえないだろうし、てかテキストの中身が印象に残らなきゃ意味ないじゃん!
それに比べ、この『XX エクスクロス』はどうだろうか。読者が唯一インプットせんといけんのは「人里離れた温泉地でなんか怖い目にあう」だぜ?心の中で思ったならその時スデに行動は終わってるスピードで了解できるよな。そして、はっきりと言おう。その後の展開でスルーしちゃいけない情報は、皆無である。
前半はほぼ小沢真珠の奇怪さだけで押し切り、後半いかにもバトル漫画然とした展開に持っていこうとする(しかもそれを鈴木亜美にやらせる!)時のスイッチの入れ方といい、これが新連載の第1話だったら完璧じゃないか!第1話はスカスカでいいと思うよ。背景全然わかんないけど、なんかヒーローっぽいのと奇怪なヤツ居たわ、ぐらいで。3話ぐらいで鈴木亜美に格闘技でも習わせたらいいし、5話ぐらいにいきなりスタンドの概念出して、小沢真珠に使わせればいいから。
第1話は、自分のストックの中で、一番早いパンチを出せばいいじゃない。